Our Topics大型化が加速するOOHメディアのデジタルサイネージ

ギネス認定の
超巨大サイネージが梅田駅に出現!

2019年12月1日、Osaka Metro御堂筋線梅田駅のホームにある大型のデジタルサイネージ「Umeda Metro Vision」の放映がスタートした(広告放映は同月2日から)。アーチ型天井下壁面にやや傾ける形で設置され、通行者をまるで包み込んでいるかのような印象を受けた。やや高い位置にあるのでラッシュ時でも通行者に隠れて見えなくなることがない。また、電車の車両によっては、サイネージの画面でいっぱいになる車窓を拝めるという。
驚くのはそのサイズで、高さ約4m、左右約40mもあり、「地下におけるLEDスクリーン最大ディスプレー(159.89㎡)」としてギネス世界記録に公式認定されている。「実物大の電車2両が入るサイズ」ともしているが、東京地区最大級のデジタルサイネージである「東急田園都市線渋谷ビッグサイネージプレミアム」が高さ約2m、左右が約25mなので、それとの比較でも業界関係者ならその大きさを実感できるだろう。
媒体担当者によると、「これまでにない価値や体験を創出し大阪を盛り上げること」「地下空間において世界一のパノラマビジョンとして、最先端を『走り続ける』こと」「ニーズや時代の流れに合わせて『変わり続ける』」といった企業の考えが媒体開発の背景にはあったという。
ギネス申請したのは、世界最大ということを視認者や広告関係者に知ってもらい、広告や環境映像を見たときに「世界最大の映像を見ている」と認識してもらうことと同時に話題喚起が目的だったという。「ギネス世界記録認定」のニュースバリューは高く、ヤフーニュースなどWeb記事数は262件、テレビ局3社、新聞社3社、通信1社が取り上げるなど、狙い通り絶大なPR効果を発揮し、媒体の認知は拡大した。
実際に見た広告関係者からは、「圧倒的なスケールの大きさに驚いた」「大迫力な広告訴求が可能だ」「クリエイティブ次第で媒体価値は大きく上がる。(横長なので目線移動を効果的に使用できる)」「広告コンテンツのほかに情報発信をすればさらに目を引く」といった声が相次いだという。
特に空港で目にするような巨大メディアに出稿している広告主は、このサイズ感に非常に好印象を持ったとのことだ。
SNSでも「おおーでっかいやん」「圧巻の超ワイド画面」「大型ビジョンに映し出される広告が見事」「ようやく大阪にも日本最先端のものができるように変わってきました」など大画面に関するつぶやきが見られた。

大型化が進む
DOOHメディア

大阪の主要駅では、数年前から構内に大型のデジタルサイネージが設置されてきている。例えば、2016年には「阪急梅田グランドビジョン」「阪急梅田エントランスビジョン(共に高さ1.9m、左右6.7m)、2017年は「なんばガレリア ツインビジョン(高さ約約2.7m、左右約9.7m×2面)、2018年は「阪急梅田ツインビジョン」(高さ2.1m、左右7.3m×2面)と2019年のゼロストリートビジョン(高さ1.5m、左右6.5m)などがある。
東京地区でも京王電鉄が新宿駅に「新宿K-DGキングウォール」(高さ約1.4m×W左右約15.1m×2面)を設置し、今年6月から広告稼働させることを発表した。
このように、OOHメディアの特長である視認者の視界を丸ごと”ジャック”してしまう規模の媒体展開も、デジタル化が進んでいる。ぜひ検討してみてはいかがだろうか。

※このコラムは「宣伝会議」2020年4月号からの転載です。