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2025.10.03

駅広告とは?種類・費用・メリットを成功事例とともにわかりやすく解説

毎日多くの人が行き交う駅は、通勤・通学や買い物などで日常的に利用される交通の要所です。その空間を活用した「駅広告」は、企業のマーケティング活動において大きな役割を果たします。特に、通行者の利用パターンに沿って認知度を高められるため、商品・サービスのPRから採用広報、店舗集客まで幅広い目的に対応できるのも魅力です。

本記事では、駅広告の基礎知識や費用の目安、メリット・デメリットに加え、効果的な活用事例までをわかりやすく解説します。初めて駅広告を検討する企業の広報・マーケティング担当者や、クライアント提案のために情報収集する広告代理店の企画担当者など、実務で活用できる知識を求める方に向けた内容ですので、ぜひご活用ください。

目次

駅広告とは?

駅広告とは、鉄道駅の構内や駅周辺に設置される屋外広告の総称です。改札上の看板、通路の壁面、ホームの柱など、駅という公共空間のあらゆる場所を活用して、多様な広告展開が可能な媒体として注目されています。

たとえば、駅構内の複数箇所に統一した広告を展開すれば、駅全体を一つのブランド空間として演出する「没入型広告」も可能です。改札前から通路、ホームまで一貫したメッセージで利用者を包み込み、強いインパクトを残せます。

また、駅構内空間を起点に訴求できる点も特徴的です。電車内広告が移動中の限られた時間での接触にとどまるのに対し、駅広告は乗車前後の待機時間や移動時間も含め、より長時間の視認機会を提供できます。こうした特性が、他媒体にはない駅広告ならではの強みです。

駅広告と他の広告との違い

他の広告媒体と比較した駅広告の特徴を、以下の表で整理してみましょう。

広告手法接触タイミング接触環境視認性・印象度ターゲティング性拡散性(SNS等)
駅広告通勤・通学時など日常的屋内・動線上・明るい高い(大型・空間演出)地域・駅単位で可能高い(映える広告)
電車内広告移動中車内・座席周辺中(近距離接触)路線単位で可能中(一部話題化)
バス広告移動中車体外・車中(外装は目立つ)地域密着型低〜中
街頭ビジョン通行時・待ち時間屋外・交差点等高い(動画・音声)都市部中心高い

駅広告は、日常的な利用パターンによる反復接触と、屋内の明るい環境で実現される高い視認性を兼ね備えた媒体です。電車内広告やバス広告が移動中の短い時間しか接触できないのに対し、駅では乗車前後や待ち時間など、ゆとりある視認機会を確保できます。街頭ビジョンも高い視認性を誇りますが、駅広告は地域・駅単位での精密なターゲティングに加え、大型ビジュアルや空間全体を活かした没入感の演出が可能です。さらに「映える」広告としてSNSで拡散されやすく、リアルとデジタルを組み合わせた相乗効果を生み出せる総合力の高さも魅力といえます。

駅広告のもう一つの大きな強みが、駅空間を舞台とした「壁面ジャック」や「空間演出」です。複数の広告面を連動させたクリエイティブ展開により、利用者を広告の世界へ引き込みます。たとえば、改札前の大型看板から始まり、通路の連続ポスター、階段広告を経てホームの駅名標広告に至るまで、一貫したストーリーで誘導する演出は、駅広告ならではの表現手法です。

駅広告の種類と料金

駅広告は多様で、スペースがあれば媒体となり得ます。駅広告の主要媒体について、料金相場や特徴を以下の表にまとめました。
これらの数値は複数の情報源を参考にした代表的な目安であり、実際の料金は駅ランクや掲出条件により大きく変動します。
特に、年末年始や夏季休暇期間などの繁忙期では、通常料金の1.5倍から2倍程度の価格設定となるケースが多く見られますので、事前確認は必須です。

なお、駅広告はすべて鉄道会社や媒体社による事前審査を経て掲出されます。審査基準や必要書類は媒体や設置場所によって異なるため、出稿前に確認が必要です。

媒体名掲出場所掲出期間料金目安備考
駅ばりポスターB0通路・壁面1週間8.4万円JR新宿駅B0×1枚
駅ランクで価格変動大
駅ばりポスターB1通路・壁面1週間4.2万円JR新宿駅B1×1枚
B0より低価格で展開可
デジタルサイネージ改札付近・柱1週間200万円東京メトロ主要16駅
都市部主要駅は高額
駅看板 (サインボード)改札上・通路1ヶ月〜75万円(制作費別途)
長期契約で単価削減あり
柱巻き広告柱周辺1週間〜84万円東急田園都市線渋谷駅7本
(制作費別途)
大型ボード広告ホーム・通路1ヶ月〜75万円東京メトロ表参道ボード(制作費別途)
主要駅は特に高額
フラッグ広告通路上部1週間100万円京王渋谷フラッグ
B0×20面 (制作費別途)
その他スポットメディア
(ホームドアシート広告)
ホームドア壁面1週間43万円〜東京メトロ丸ノ内線新宿駅ホームドアB1×10枚
(制作費別途)
駅ランクにより価格変動
その他スポットメディア
(改札ステッカー)
改札周辺15日300万円東急34駅 (制作費別途)
設置条件により価格変動

※料金はあくまで目安であり、以下の要因で変動します
・掲出期間・サイズ・枚数・時期(繁忙期・閑散期)
・鉄道会社や広告枠の空き状況による条件の違い

最新の料金や詳細は『全国鉄道広告料金表』(日本鉄道広告協会)をご確認ください。

駅貼ポスター(駅ポスター)

媒体名掲出場所掲出期間料金目安備考
駅ばりポスターB0通路・壁面1週間8.4万円JR新宿駅B0×1枚
駅ランクで価格変動大
駅ばりポスターB1通路・壁面1週間4.2万円JR新宿駅B1×1枚
B0より低価格で展開可

最もポピュラーな駅広告媒体で、コンコース壁面やホーム壁面などに設置されます。
駅ばりポスターは、駅構内の動線上に配置されるため自然と目に入りやすく、通勤・通学による反復接触で高い認知定着効果が期待できるのが特徴です。また、認知拡大や採用告知、店舗誘導、応援広告(センイル広告)など幅広い目的に対応できる汎用性の高さも魅力のひとつ。
主要駅を中心に広範囲で展開できることから、多くの企業に選ばれている媒体です。

デジタルサイネージ

媒体名掲出場所掲出期間料金目安備考
デジタルサイネージ改札付近・柱1週間200万円東京メトロ主要16駅
都市部主要駅は高額

改札付近や柱、壁面に設置される動画対応媒体で、15秒枠などの短時間配信が中心です。動画ならではの動的な訴求により、商品の使用感や臨場感を効果的に伝えられます。
デジタルサイネージ広告は、時間帯別配信や複数コンテンツの切り替えも可能で、即時性と視認性の高さが大きな特徴です。そのため、商品PRやキャンペーン、速報性のある告知に適しており、都市部主要駅を中心に人気があります。

駅看板(サインボード)

媒体名掲出場所掲出期間料金目安備考
駅看板 (サインボード)改札上・通路1ヶ月〜75万円(制作費別途)
長期契約で単価削減あり

改札上や通路、階段付近などの好立地に設置される常設型媒体で、長期契約が前提となるケースが多い広告です。ホーム対面や改札口付近といった利用者の目に自然と留まりやすい場所に掲出されるため、繰り返しの接触によってブランド認知を高められるほか、安定した訴求を継続できます。こうした特性から、企業ブランディングや店舗誘導などに効果的で、主要駅や乗換駅を中心に設置され、継続的な露出を重視する企業に選ばれています。

柱巻き広告

媒体名掲出場所掲出期間料金目安備考
柱巻き広告柱周辺1週間〜84万円東急田園都市線渋谷駅7本
(制作費別途)

駅構内の柱という立体構造を活かし、360度からの視認を可能にする空間演出型の媒体です。立体的な存在感が高い話題性を生み出し、通行者の視線を自然に引きつけます。
さらに、複数の柱を連動させて展開すれば、駅全体に統一感のある演出が広がり、ブランド世界への没入感を高められるでしょう。柱巻き広告は、タレントやキャラクターを起用した広告、採用告知、装飾演出などに向いており、SNSでの拡散効果も期待できます。都市部の大型駅での実施が中心で、特に話題性を重視するプロモーションに最適です。

大型ボード広告

大型ボード広告
媒体名掲出場所掲出期間料金目安備考
大型ボード広告ホーム・通路1ヶ月〜75万円東京メトロ表参道ボード(制作費別途)
主要駅は特に高額

駅構内の広場や壁面を活用した大型サイズで圧倒的な存在感を持つ媒体で、大きな面積を活かした迫力ある演出により、没入感のある広告体験を提供できるのが特長です。
主に、新宿・渋谷・池袋などの大型駅での展開が中心で、空間全体を活かしたジャック型展開では、利用者の記憶に強く残る印象を与えることができます。そのため、ブランド訴求や新商品発表、イベント告知など、重要な発表にうってつけの媒体と言えるでしょう。

フラッグ広告

媒体名掲出場所掲出期間料金目安備考
フラッグ広告通路上部1週間100万円京王渋谷フラッグ
B0×20面 (制作費別途)

通路上部に設置される旗状の媒体で、視界を遮らず高い視認性を確保できるのが特長です。さらに、複数枚を連続して掲出することで、通路全体に統一感のある演出が生まれます。
こうした特性から、季節感やイベント感を効果的に表現でき、キャンペーンや季節訴求、地域イベント告知に活用しやすい媒体と言えるでしょう。主に通行量の多い駅構内通路で展開されます。

その他スポットメディア(SPメディア)

媒体名掲出場所掲出期間料金目安備考
ホームドアシート広告ホームドア壁面1週間43万円〜東京メトロ丸ノ内線新宿駅ホームドアB1×10枚
(制作費別途)
SPメディア
(改札ステッカー)
改札周辺15日300万円東急34駅 (制作費別途)
設置条件により価格変動

壁面や床面、改札周辺などの特設スペースを活用する柔軟性の高い媒体です。壁面シートや改札ステッカー、床面グラフィックなど、多様な形式を組み合わせることで、既存媒体では難しい独創的な演出を実現できます。
そのため、コラボ広告や展示型PR、空間演出など、話題性を重視したプロモーションに最適です。主要駅だけでなく、特定沿線を対象にした展開にも対応できます。

駅広告のメリット

駅広告には、視認性の高さ、反復接触による記憶定着、精密なエリアターゲティング、そしてSNS時代における拡散効果という4つの大きなメリットがあります。屋外広告が一瞬の視認で終わることが多いのに対し、駅広告は利用者の日常動線に組み込まれ、持続的な接触機会を提供できる点が特長です。さらに、WEB広告のようにブロック機能で回避されることもなく、公共空間での自然な広告体験として受け入れられやすいという利点もあります。

こうした背景により、駅広告は単なる情報伝達を超え、ブランド体験の創出や地域コミュニティとの接点構築など、幅広いマーケティング目的に対応できる媒体として注目されています。

駅構内の立地特性を活かした高い視認効果

駅構内は開放的な空間設計と利用者の動線が集中する立地特性により、極めて高い視認性を発揮します。改札前の広場や通路の壁面など、人の流れが自然と向かう場所への掲出により、通行者が意識しなくても視界に入る仕組みです。
また、大型ボードやデジタルサイネージのような媒体では、遠方からでも視線をひきつける存在感により、強烈な印象を残すことが可能で、天井高を活かした大型ビジュアルや建築構造と一体化した映像表現など、通常の広告では難しい圧倒的な演出を創り出せます。

日常の移動という無意識の行動の中で、自然に広告メッセージが刷り込まれる――これこそが駅広告の大きな強みと言えるでしょう。

駅構内の立地特性を活かした高い視認効果

駅構内は開放的な空間設計と利用者の動線が集中する立地特性により、極めて高い視認性を発揮します。改札前の広場や通路の壁面など、人の流れが自然と向かう場所への掲出により、通行者が意識しなくても視界に入る仕組みです。
また、大型ボードやデジタルサイネージのような媒体では、遠方からでも視線をひきつける存在感により、強烈な印象を残すことが可能で、天井高を活かした大型ビジュアルや建築構造と一体化した映像表現など、通常の広告では難しい圧倒的な演出を創り出せます。

日常の移動という無意識の行動の中で、自然に広告メッセージが刷り込まれる――これこそが駅広告の大きな強みと言えるでしょう。

反復訴求による記憶定着

駅利用者の多くは通勤・通学で毎日同じルートを利用するため、平均して週5回以上の広告接触が見込めます。こうした習慣的な移動パターンにより、駅広告は自然な反復接触を生み出し、ブランド名や商品名が無意識のうちに記憶へ刻まれていくのです。

この効果は、マーケティング心理学でいう「単純接触効果」に基づいており、繰り返し目にする広告への好感度向上と、購買検討時の想起率向上につながります。しかも、公共空間での掲出は心理的な受容性が高く、WEB広告のようにブロックされることや、テレビCMのようにスキップされることもありません。
必然的な通行の中で、抵抗感なく広告と接触できる環境こそが、駅広告における記憶定着の土台となっています。

地域密着型プロモーションに適している

駅広告が持つ戦略的価値の一つが、特定の駅や沿線に絞った精密なエリアターゲティングです。駅ごとの地域特性によって、ビジネス街、住宅街、学園都市、観光地など利用者層が明確に分かれるため、狙ったターゲット層へ効率的に訴求できます。

その結果、地域住民への店舗告知、通勤客向けサービスの案内、観光客誘致など、多様な目的に対応可能です。全国チェーンによる地域限定キャンペーンから、地元商店街のイベント告知まで、幅広い規模のプロモーションに適しています。
加えて、短期集中で話題性を生む展開や、複数駅での同時掲出によるエリア全体でのブランド浸透など、柔軟な出稿戦略を組める点も大きな魅力です。

SNS投稿・話題化による波及効果が期待できる

現代の駅広告は、リアル接触とデジタル拡散の相乗効果を生み出す「ハブ」の役割も担っています。大型でインパクトのある広告や、独自性の高い空間演出は、通行人の写真撮影やSNS投稿を促し、自然発生的な話題拡散を後押しする要因のひとつです。

特に装飾型媒体(柱巻き広告・駅臨時広告など)は、「フォトスポット」として機能しやすく、若年層を中心に拡散効果を発揮します。さらに、季節感のある演出や話題性の高いクリエイティブでは、1つの広告が数万~数十万規模の追加リーチを生むことも珍しくありません。
この波及効果により、広告費を大きく上回るリーチ拡大が可能となり、従来の効果測定では見えにくい付加価値を創出します。間接経路からのブランド認知獲得という観点でも、駅広告は現代的な価値を持つ媒体といえるでしょう。

駅広告のデメリット

駅広告への取り組みを検討する際には、メリットと同時に、事前に把握すべき課題やリスクも理解しておく必要があります。というのも、公共交通機関という特殊な環境での広告掲出には、独特の制約や不確実性が存在するためです。
もっとも、これらの課題は適切な準備と専門知識によって十分に対処可能です。たとえば広告代理店と連携し、審査基準の事前確認や効果測定手法の設計を行えば、デメリットを最小化しながら駅広告の持つ強力な訴求力を最大限に活用できます。
以下では、主要な注意点とその対処法について詳しく解説します。

広告審査があり、表現に制限がある

公共交通機関での広告掲出には、必ず鉄道会社による事前審査プロセスがあります。各社のガイドラインに適合しない内容は掲出を拒否されるため、クリエイティブ制作の段階から審査基準を考慮した表現設計が必要です。
特にNGとされやすいのは、過度な誇張表現、不快感を与える可能性のある内容、性的表現、宗教的内容、医療・健康に関する断定的な効果効能表現など。また、競合との直接比較や公序良俗に反する可能性がある表現も、審査で指摘されやすい傾向があります。
さらに厄介なのは、媒体や鉄道会社によって審査基準が微妙に異なることです。同じクリエイティブでも、A社では通過するがB社では修正を求められるといったケースも少なくありません。審査期間も通常数日から1週間程度かかるため、スケジュール管理にも注意が必要です。

こうした制約を回避するには、企画段階での専門的なアドバイスが不可欠です。経験豊富な広告代理店であれば、各鉄道会社の審査傾向を熟知しており、事前の表現指導や修正提案を通じてスムーズな審査通過を支援してくれます。

効果測定が難しく、代替指標が必要

デジタル広告に慣れた担当者が特に戸惑うのが、駅広告の効果測定の難しさです。クリック数やコンバージョン数といった直接的な数値計測ができないため、従来の効果検証手法をそのまま適用することはできません。
そこで有効なのが、代替的な測定アプローチです。たとえば、SNSでの話題拡散状況、店舗来店数の変化、ブランド認知度調査、想起率調査など、定性的・定量的な指標を組み合わせた多角的分析が挙げられます。特に掲出前後の認知度変化を測るブランドリフト調査は、駅広告の本質的な効果を把握する上で有効です。

重要なのは、駅広告の主目的が「認知向上」や「記憶定着」にあることを理解し、成果指標も中長期的な視点で設定すること。即時的な売上増よりも、購買検討時の想起率向上やブランドイメージの改善といった間接効果に焦点を当てる方が適切です。
近年では、QRコード設置やキャンペーンURL誘導、専用クーポンコードの配布などで部分的な数値化を行う事例も増えています。こうしたデジタル施策との連携により、駅広告をきっかけとした行動変化を可視化し、効果測定の精度を高めることが可能です。

掲出までの流れ

ここでは、一般的なスケジュール感と各段階での役割分担をわかりやすく解説します。
駅広告の掲出は、出稿の検討・相談から掲出・掲出後対応まで5つのステップで進行し、全体で約3~6ヶ月の準備期間が必要です。特に審査や制作にかかる期間を考慮し、余裕を持ったスケジュールを組むことが成功の鍵となりますので、以下、各ステップの詳細と期間目安について参考にしてください。

Step1:出稿の検討・相談、Step2:媒体選定・企画立案、Step3:意匠制作・広告審査、Step4:入稿・掲出準備、Step5:掲出
  • Step1:出稿の検討・相談(広告主)
    広告の目的やターゲット、予算、希望エリアなどを整理し、広告代理店に相談して実現可能性やスケジュール感を確認する段階。掲出希望時期の6ヶ月前には相談を始めるのが理想的です。
    特に、人気媒体は早期に枠が埋まるため、早めのアクションを心がけましょう。春の新生活時期や年末年始などの繁忙期を狙う場合は、さらに早い段階からの準備が必要になりますのでご注意ください。
  • Step2:媒体選定・企画立案(広告代理店)
    ターゲットや目的に応じた最適な媒体を選定し、掲出駅や路線、期間、表現方法などを代理店が企画します。ここでは、駅ランクや通行量、ターゲット層に応じた媒体選定が鍵となり、SNS拡散を狙う場合は「映える」媒体を選ぶのも有効です。
  • Step3:デザイン制作・広告審査(広告主+広告代理店)
    掲出媒体に合わせたデザイン制作を行い、掲出前に鉄道会社による広告審査を受けます。審査期間の目安は1日~1週間程度ですが、審査基準は鉄道会社ごとに異なるため事前確認は必須です。
    駅広告では特に表現制限が厳しく、誇張表現や刺激的な表現はNGとされる傾向があります。また、業種によっては掲載そのものが制限される場合もあるため、企画段階からガイドラインを確認しましょう。
  • Step4:入稿・掲出準備(広告主)
    完成データを鉄道会社や印刷会社に入稿し、掲出に向けた施工や設置準備を行います。入稿形式や締切は媒体ごとに異なるため注意が必要です。
    掲出日が近づくと変更が難しいため、スケジュール管理は余裕を持って行いましょう。
  • Step5:掲出・掲出後対応(代理店)
    掲出当日の現地確認や設置状況の報告を行い、掲出終了後の撤去手配や報告書提出まで対応します。掲出後の効果測定や次回施策へのフィードバックも重要な要素です。
    継続的な訴求を希望する場合は、再掲出や他エリアへの展開、他媒体との組み合わせも検討できます。駅広告の効果を最大化するためにも、掲出期間中の状況確認と掲出後の分析を積極的に行いましょう。

駅広告は計画的な準備と専門的なサポートがあれば、高い効果を期待できる広告媒体です。掲出期間中の設置状況確認やトラブル対応、掲出終了後の撤去手配や報告書提出、継続的な訴求を希望する場合の再掲出や他媒体への展開提案まで、「掲出して終わり」ではなく広告効果の最大化と次の施策につなげる支援が欠かせません。

オリコムでは、駅広告の企画から掲出後のフォローまで、豊富な経験と実績をもとに一貫したサポートを提供しています。初めての駅広告で不安をお感じの方も、経験豊富な専任担当者が丁寧にサポートいたしますので、駅広告をご検討の際は、ぜひお気軽にオリコムまでご相談ください。

交通広告・OOH活用に関するお問い合わせ

様々な目的に応じた事例の資料でご説明いたします。些細なことでもお気軽にお問い合わせください。

駅広告の活用事例

多様な業種や目的に対応できる柔軟性を持つ駅広告は、その汎用性の高さから幅広い企業に採用されています。ここでは実際に展開された代表的な活用事例を「目的別」、「業種別」、「SNS拡散型」の3つの視点から紹介し、駅広告の具体的な効果と成功のポイントを解説。自社の広告にぜひお役立てください。

目的別の活用事例

認知拡大のためのエリアジャック展開

大手トイレタリーメーカーがヘアケア商品のリブランディング発売に合わせて、渋谷駅の大型ボード広告を用いてジャックする演出で大きな話題を呼びました。
この成功のポイントは、駅空間を活かした没入型の演出により、ブランドの世界観を利用者に強く印象づけたことです。駅の人流が多い導線で圧倒的な存在感を演出し、通行者を広告世界に引き込む体験を創出しました。

【出典URL】
Essential新CM出演中「NewJeans」の巨大広告が登場!JR渋谷・新宿駅をメンバー5人が一斉にジャック | Universal OOH

採用広報としての戦略的活用

モビリティブヒンメーカーが新卒採用の一環として、主要大学最寄り駅にサインボードを掲出した事例では、学生の通学動線上に企業メッセージを配置することで、効果的な認知向上を図りました。
成功の要因は、ターゲットの生活動線に合わせた精密な掲出戦略にあります。就職活動が本格化する前の早期段階から継続的な接触を行うことで、企業への親近感醸成に成功しました。

【出典URL】
売り手市場の採用戦線 OOHを活用したリクルーティング戦略のカギとは? | Universal OOH

店舗誘導・エリア集客の実現

駅ジャック広告

イベント集客の為に最寄り駅で集中貼り・フラッグ広告・横断幕広告・フロア広告・自動改札広告等で駅全体をジェックした事例では、最寄り駅に留まらず、会場に向かう路線の起点の駅メディアも同様に駅ジャック展開で世界感を演出しました。
この事例のポイントは、視界に入る範囲で同時に複数の広告を掲出することで、通行客への強い訴求効果を実現。また、複数の表現を一覧で見せることが可能なため、バリエーションの異なるクリエイティブを掲出し様々な角度からの訴求を行う導線設計が功を奏しました。

【出典URL】
イベント開催時に合わせた広告について その概要、効果 ~幕張メッセ、東京ビッグサイト等周辺で広告~ | Universal OOH

業種別の活用事例

  • 不動産:モデルルームや新築物件の認知拡大に駅看板を活用
  • 飲食:チェーン店の新業態告知に柱巻き広告やポスターを使用
  • 教育:予備校・大学が入試広報として駅ばりポスターを展開
  • 行政:啓発ポスターや公共キャンペーンを駅構内に掲出

SNSで拡散・話題化された事例

アイドル応援広告(センイル広告)の波及効果

ファン有志がバーチャルアイドルのセンイル広告池袋駅に駅張(空間ジャック)広告を掲出した事例では、ビジュアル性の高いデザインが「映える」広告としてSNSで大きな拡散を見せました。

【出典URL】
【2024年最新版】応援広告(センイル広告)ってなに? | 応援広告マガジン | 応援広告 Cheering AD|jeki(株)ジェイアール東日本企画

ファン参加型の広告は共感を呼びやすく、自然な拡散につながる特性があります。特に駅という公共空間での展開により、ファン以外の一般層にも認知が拡大し、アーティストの知名度向上に大きく貢献しました。

エンターテイメント系プロモーションの成功例

人気アニメの放送開始記念の広告展開では、新宿・池袋の大型媒体で番組の世界観を演出し、併せてサイネージ広告で登場キャラクターをクローズアップさせる展開を実施しました。
駅という日常に非日常的な演出を加えることで、強烈な話題性を創出した成功例です。ファンにとって「聖地」となる撮影スポットを提供することで、自発的な拡散行動を促進しました。

【出典URL】
TVアニメ「BanG Dream! Ave Mujica」放送記念広告が各所にて掲出中 | Universal OOH

このように、駅広告は認知拡大、採用広報、集客促進、話題化など、さまざまな目的に応じて柔軟に活用できる万能性を持っています。特に空間演出力とSNS拡散力を兼ね備えた媒体として、現代のマーケティング環境において極めて有効な選択肢となります。

目的や予算、ターゲット属性に応じた最適な広告手法の選定により、駅広告は「印象に残る」「地域に根差す」「話題になる」という3つの強力な価値を同時に提供できる媒体として、今後ますます重要性を増していくでしょう。

まとめ

駅広告は、高い視認性と反復接触による記憶定着効果、精密なエリアターゲティング、そしてSNS時代に適した拡散力という4つの大きなメリットを備え、現代マーケティングにおいて非常に有効な広告媒体です。駅ばりポスターから大型ボード広告まで多彩な媒体が揃い、認知拡大から採用広報、店舗集客まで幅広い目的に対応できます。

一方で、鉄道会社による審査や効果測定の難しさといった課題も存在するため、専門知識と経験に基づく戦略的な運用が成功の鍵となります。費用も媒体や駅ランクによって大きく変動するため、目的と予算に応じた最適な組み合わせを検討することが重要です。

オリコムでは、豊富な実績と各鉄道会社との強固なリレーションを活かし、お客様の目的と予算に最適化した駅広告戦略をご提案します。初めての出稿でも安心してお任せいただける体制で、マーケティング目標の達成を全力でサポートします。

交通広告・OOH活用に関するお問い合わせ

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記事執筆者

岡本 光郎
株式会社オリコム OOHプロデュース局 局長

入社後、営業、OOHメディア、営業推進、事業統括など幅広いキャリアを歴任。
長年にわたり交通広告のバイイングからメディアプランニング業務に従事。
デジタルからオフラインまで幅広い視点で取り組む。2025年より現職。
2025年9月18日に設立した「一般社団法人 日本 OOH メジャメント協会」の理事も兼務。
一般社団法人日本OOHメジャメント協会(JOAA) 公式サイト


面探しから卒業。KPIから逆算する、失敗しない交通広告プランニング

オフラインは“効果が見えない” ——その不安は、プランニングで解消できます。


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